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プラモデルの研ぎ出し、鏡面塗装方法・その1

ボディやバイク模型のカウルなど、景色がハッキリ写りこむような艶を出す、鏡面仕上げの方法を紹介してみたいと思います。

写真は、サーフェイサー → ブラック塗装 → クリアー塗装まで済ませている状態です。

サフからクリアーまで、中研ぎや研磨などはせず塗りっぱなしの状態です。
最後に塗装しているクリアーですが、この後ペーパー掛けを行うため、ある程度の厚みを持たせて塗装しておきます。



写真左は、クリアーまで拭き終わった状態です。クリアーを塗装してから、ペーパーがけまで、一週間ほど乾燥させてます。

けっこう、みかん肌状態になってしまってますけど、この後の工程で鏡面になりますので、こんな状態でも問題ないです。

まずは2000番のペーパーを当てて、面を平らな状態にしていきましょう。
面が荒れている場合は、もう少し目の粗いペーパーからはじめて、最終的に2000番で仕上げるようにすると良いと思います。

せっかく塗装した面をペーパーで荒らすのはもったいないような気もしますけど、これをやらないと鏡面にはならないし、後で艶は回復するので大丈夫です。



写真左は、ある程度ペーパーを当てた状態ですが、まだペーパーがあたってない部分があります。
これを、写真右のように全ての箇所にペーパーを当て、完全な艶消し状態にしていきましょう。

特にペーパーがけ後にコンパウンドで磨き始める場合、写真左のような状態だと鏡面にはならないので、必ず全ての面にペーパーを当てて、写真右のような状態にまでしておきます。



角の部分は下地を出しやすいので、特に慎重にペーパーを当てた方が良いで。ペーパーを丸めたりすると、結構狙った箇所にだけペーパーを当てやすいです。

角の部分は、一番最後に軽くペーパー当てておくか、当てないでそのままにしておくぐらいでちょうど良いと思います。



全体にペーパーを当て終わったところ。

この後、このままコンパウンドでの艶出しを行うか、この上から再度クリアーを塗装してから磨くか(もしくはクリアーを塗りっぱなしで終了)、大まかに2通りあります。

今回はこの上からもう一度クリアーを吹いてからコンパウンドで磨いていきます。


使用してるクリアーは、「ソフト99ボデーペン・クリアー」です。
これを一度空き瓶に移し、レベリングシンナーで薄めて、エアーブラシで塗装していきます。

全体的に垂れる一歩手前ぐらいの厚みで、2回ほど吹き付けてます。


そして、こちらが終わった状態。

もう少し滑らかに塗れれば良いような気もしますけど、この状態からでも鏡面になるので大丈夫です。

このクリアー塗装は、缶スプレーでやっても良いかもしれません。

垂れる一歩手前ぐらいでキレイに吹き付け出来れば、塗りっぱなしでも問題ないぐらいの状態に仕上げられると思います。



次は、コンパウンドでの艶出し作業に入ります。

使ってるコンパウンドですが、タミヤの昔の青いキャップのを使ってます。
ただ、これはもう売ってないみたいなので、今発売されてるタミヤのコンパウンドであれば、たぶん「細目」ぐらいがよさそうな気がします。

適量を布につけて磨いていきますが、ここでのポイントはクリアーを塗装してから、コンパウンドをかけ始めるまでの時間です。
今回はクリアー塗装後、気温20℃程で約1時間程乾燥させて、コンパウンドで磨き始めてます。

この辺の乾燥時間は、塗料の薄め具合や厚み、気温などで変わってくると思いますが、半乾き状態で磨き始めるのがポイントです。

クリアーがまだ半乾きのときにコンパウンドで磨き始める事で、クリアー表面が”伸びて”みかん肌状態の塗装面でも、キレイな鏡面に仕上げることが出来てしまいます。

クリアーを吹いて、そのまま忘れて丸1日たってた、と言うような場合はもう一度ペーパーを当てないと、みかん肌状態の塗装面はキレイにならないので要注意です。

滑らからにクリアーを塗装して、そのままでも問題ないぐらいの状態であれば、普通に乾燥させてから磨いても問題ないです。



そして、ある程度力を入れて磨いていくと・・
写真右のような、キレイな鏡面に仕上がってくれます!

まだ磨き傷がありますが、後で目の細かいコンパウンドで消しますので、今の段階では気にする必要はないです。

それと、コンパウンドで磨く際は、爪を短く切っておく事をオススメします。
この時点ではクリアーがまだ半乾き状態なので、爪があたったり、模型をぶつけたりすると、結構簡単に塗膜が凹んでしまったりしますから。



あと、磨いている時に布に色が付いていた場合は、要注意。
クリアー層が削れて下のボディ色にまで達してるので、下地を出さないよう慎重に磨いていきます。特に角の部分は下地を出しやすいです。

入り組んだところなどは、綿棒を使って磨いていきましょう。
ただし、綿棒の”芯”の部分が当たらないように、気をつけながら磨いていきます。芯の部分があたると、確実に傷がつきます。


1/24カーモデルだと、艶出しは大体30〜40分程でしょうか。

あまり時間かけても、どんどんクリアーが乾燥していくし、ある程度磨いたら結構簡単に艶が出てくれるので、そんなに時間はかからないと思います。

ただ、半乾きの状態で磨いているため、丸1日ほど乾燥させるとクリアー表面に若干凹凸が出来、艶が落ちたたようになってしまいます。
なので、全体を磨き終えたらそのまま丸1〜2日乾かして、再度全体をコンパウンドで磨いていきます。


その後、コンパウンドを歯ブラシ等で洗い流していきましょう。
一応、中性洗剤をつけて洗ってます。

スジ彫り部などに詰まってるコンパウンドなど、歯ブラシだけでは取れない箇所は、つまようじ等をつかって取り除いていきます。



次は、コンパウンドで磨いた際の磨き傷を仕上げ用コンパウンドで取り除いていきます。
使っているのは、ハセガワの「セラミックコンパウンド」で、これをタミヤの「コンパウンド用クロス」につけて磨いてます。

仕上げ磨きに使う布は、コンパウンド用の専用クロスが良いと思います。
布自体が硬いと、磨きながら布で傷をつけてしまって、磨き傷を取る事ができないと思います。

数滴クロスに付けて、力をいれずに、縦、横、斜め、そして円を描くようにと、色々な方向で磨いてやりましょう。

そうすると・・・



磨きキズも取れ、キレイな鏡面に仕上がってくれます!
あとは全て組み上げて完成した後に、ワックスを塗っておけば完璧だと思います。


下地を出してしまったら・・・?

ペーパーを当てている時や、コンパウンドで磨いている時に、角の部分を削りすぎて下地を出してしまう事があると思います。


そんなときは、同じ色を筆で筆で塗って修正(タッチアップ)しておけばOKです。
エアブラシ用に塗料を薄めてしまってる場合は、小皿に出してしばらく放って置けば、溶剤分が揮発して筆塗りしやすくなります。

筆で修正しても、殆どわかりませんのでこれで問題ないと思います。



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