タミヤ 「REVOコンプレッサーU」 レビュー
タミヤから発売されている「REVOコンプレッサーU」は、非常にコストパフォーマンスに優れたコンプレッサーです!
基本的な性能は、クレオスの「リニアコンプレッサー L5」と近い感じです。L5よりもちょっと圧力が低く、多少作動音が大きく、連続使用時間は1時間と、L5よりも少し性能が下がる感じですが、その分値段も5,000〜8,000円程安く買えます。
だからといって実際の使用に不都合があるかと言えば全くなく、個人的にはこのREVOコンプレッサーをメインに使ってます。
通常の塗装であれば、もうちょっと圧があれば良いな、と言うような場面も特にないです。口径0.5mmのハンドピースも余裕で使えるし、サフや金属色もまったく問題なく塗装できます。ただし、ウレタンを塗装するには圧不足です。
作動音はクレオスのL7より大きく、重い感じで他の部屋にもちょっと響く恐れがあるかな?という感じがします。
古いアパート等での夜間作業はちょっと心配な感じですけど、消音対策も行えるのでちょっとした工夫で、夜でも問題無く使えると思います。(このページ下に作動音と消音対策を載せてます。)
コンプレッサー本体と、ハンドピースを本体に置いておけるアタッチメントが3種類、それと本体下に敷く防振マット、ACアダプタがセットになってます。他にハンドピースとセットで販売されてるものもあります。
3種類のアタッチメントがあるので、通常のダブルアクションタイプやトリガータイプ、タミヤベーシックエアーブラシとあらゆるハンドピースを設置できます。
写真右はクレオスの「リニアコンプレッサー L5」との大きさ比較。
缶スプレーは高さ105mm程で、大きさ比較の為に置いてます。本体は十分コンパクトで、邪魔になることはないと思います。
《主要データ 》
使用電源 :AC100V(60Hz/50Hz)
定格消費電力 :15W(60Hz)
最大空気圧力 :約0.11MPa
最大連続使用圧力 :約0.08MPa
最大吐出空気量 :20リットル/min(無負荷時)
定格時間 :1時間
吐出口サイズ :1/8(S)
作動音量 :56db
概略寸法 :長さ185×幅90×高さ185 (mm)
重量 :1.2kg
定格消費電力は説明書に記載がなかったので、ワットモニターで実際に調べた数値です。60Hz地域での値ですけど、50Hz地区でも似たようなものだと思います。
サイズは、幅90mmですがスイッチ部の突起を含めると105mmになります。高さ185mmはハンドル部を含んだサイズで、ハンドル部含めなければ約140mmです。
口径の異なるハンドピース毎の最大連続使用圧力
口径0.2mm、0.3mm、0.5mmと、それぞれのハンドピースで実際にエアーを出した状態で、タミヤ「REVOコンプレッサーU」の最大連続使用圧力を計ってみました。
使った圧力計は、クレオスの「Mr.エアーレギュレーターMk IV(圧力計付)」です。圧力計の精度がどこまで正確なのかわからないので、参考程度に見ていただければと思います。
●口径0.2mm
口径0.2mmのハンドピースは、「タミヤ スーパーファインHGエアーブラシ」を使用。
最大連続使用圧力は0.07MPaちょい。カタログスペック上の最大連続使用圧力は0.08MPaなので、ちょっと低いです。
●口径0.3mm
口径0.3mmは、「タミヤHGエアーブラシ」で測定。圧力は0.07MPa。
こちらもカタログスペックより低いです。
●口径0.5mm
口径0.5mmのクレオスLWA(PS-266)だと、圧力は0.06MPa弱。
同じく口径0.5mmですが、エアアップ機構付きのトリガータイプ「PS-290」も試してみます。
これはキャップが通常吹きつけ用の「丸形キャップ」と、幅広吹きつけ用の「幅広キャップ」の2種類あり、まずは通常吹きつけ用キャップの圧力から。
最大圧力は0.06MPaちょい。同じクレオスの口径0.5mm(LWA PS-266)と比べると、エアアップ機構がある分、若干こちらの方が圧が高いです。
こちらは幅広吹きつけ用のキャップでの最大圧力。0.045MPa程まで下がってしまいます。このキャップは幅広に塗料を広げるため、空気の排出口が3箇所あるので、どうしても圧力が低くなってしまいます。
ただ、タミヤのREVOコンプレッサーは、性能が似ているクレオスのL5と比べると圧の下がり具合が小さいです。空気排出量がREVOコンプレッサーは20リットル/min(無負荷時)、L5は5.27リットル/min(0.05MPa時)と、REVOコンプレッサーの方が大きいので、この辺が影響してるのかも。
タミヤ REVOコンプレッサーUの作動音量
タミヤ「REVOコンプレッサーU」の他、クレオスのリニアコンプレッサー「プチコン」L5やL7、タミヤのコンパクト、ベーシック、SW-653等、各コンプレッサー動作音との比較動画を撮ってみました。
作動音は低く重さのある篭ったような音で、あまり静かとはいえない感じ。夜間作業はちょっと注意が必要かもしれませんが、消音対策を施すと結構静かになります。
個人的には、レボコンプレッサーを吸音スポンジを貼り付けた密閉ケースに入れて使っているんですけど、これでだいぶ動作音を小さくできてます。
下記に消音対策をしたREVOコンプレッサーの作動音をUPしてます。
タミヤ REVOコンプレッサーの作動音(WMAファイル)
ハンドピースからはエアーを出している状態で、前半10秒ぐらいまでが消音ケースのフタを開けた状態、その後はフタを閉めた状態での作動音です。
こんな感じで、「吸音フォームSF4」というスポンジ状のものを、前後左右上下それぞれに4cm厚ずつ設置。REVOコンプレッサー上部の取っ手部分は邪魔だったので、のこぎりでカットしてます。
作動音を小さく出来る 「吸音フォームFS4」 【楽天市場】
これと似たようなスポンジ状のものが、もっと安くホームセンター等に売ってあるので、大きめのケースに厚く大量に敷き詰めれば、ほぼ無音状態にすることも出来るかもしれません。
REVOコンプレッサーは分解してみても、モーターは元々樹脂パーツで密閉されてるし、気温25℃の中20分ほど連続運転してみても、コンプレッサー本体は多少暖かくなる程度。
密閉空間で使っていても、今のところ特に不具合は出てないですけど、この辺は自己責任で試されてくださいませ。
REVOコンプレッサーはメインのコンプレッサーとして必要十分な性能があり、値段もネットショップの安いところだと1万5千円程で買えるので、かなりコストパフォーマンス高いコンプレッサーだと思います。
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