GSIクレオス リニアコンプレッサー L5

模型用コンプレッサーのベストセラー機種なのが、GSIクレオスの「リニアコンプレッサー L5」です!以前見た雑誌のアンケートでは、最も使ってる人が多かったのがこのL5でした。
実際、メインのコンプレッサーとして使える十分な圧力と、夜でも使える静かな動作音、故障が少ない高耐久性、リニア駆動で脈動の無いエアー、24時間連続使用可能と、ほぼ欠点の見当たらないコンプレッサーだと思います。
L5の定格圧力0.1MPaあるので、ウレタン塗装以外の通常塗装ではこれといった圧力不足を感じること無く、快適に塗装出来ます。口径0.5mmのハンドピースも問題無く使うことが出来ますよ。
L5の作動音は、金魚飼育のエアーポンプ音を大きくしたような感じの、比較的軽い動作音です。あまり響くような音では無いので、夜間でも問題無く使えると思います。
下記に「リニアコンプレッサー L5」の他、プチコンやL7、タミヤのコンパクト、ベーシック、REVO、SW-653等、各コンプレッサー動作音との比較動画を撮ってみました。
上記コンプレッサの中ではプチコンの次に静かで、メインとして使える圧力のあるコンプレッサーの中では、おそらく最も静かな部類に入ると思います。
また、リニア駆動で脈動もほぼ無いエアーが排出されるので、グラデーション塗装やシャドー吹き、迷彩塗装など、細かな細吹きも快適で確実です。
ただ、ウレタン塗装は圧不足で難しいので(薄めれば吹きつけられない事もないんですけど、もう少し高圧が必要です)、ウレタン塗装もする予定なら、上位機種のL7の方が良いと思います。
ウレタン塗装しないなら、このL5を買っておけば快適なエアブラシ塗装が可能になりますよ!


「リニアコンプレッサー L5」本体はコンパクトで、サイズは長さ160×幅120×高さ160mm程。大きさ比較用に写している缶スプレーは、高さ105mm、容量100mlの最も一般的なサイズです。


エアーフィルターは、プラスドライバーでキャップを外すと取り外して掃除できるので、定期的に掃除しておくと良いと思います。


空気排出口はPS(細)ですが、1/8(S)用のジョイントも付属してるので、どちらのホースでも使用可能です。
スイッチはコードの中間に付いていて、本体から約30cm程離れた位置にあります。この中間スイッチを使うなら、本体は手元近くに置いておかないと届かないです。本体を机の下など離れたところに置く場合、延長コードのスイッチ等でON・OFFする必要がありそう。


本体四方の下部にはゴムが取り付けてあり、これがかなり振動を吸収してくれてます(矢印部分)。本体は結構振動してますけど、ゴムが振動を吸収して底の金属板にはほぼ振動が伝わってないです。
元々作動音は静かですけど、床に直接置いても振動が伝わることはないと思います。

L5の大きさ比較。写真は、左からリニアコンプレッサー・プチコン、L5、L7で、缶スプレーは大きさ比較用に置いてます。
《主要データ》
コンプレッサー :リニア駆動フリーピストン方式
使用電源 :AC100V(60Hz/50Hz)
定格消費電力 :31/29W
最大空気圧力 :約0.12MPa
最大連続使用圧力 :約0.1MPa
最大吐出空気量 :5.27リットル/min.0.05MPa
定格時間 :連続
吐出口サイズ :PS(細)及び1/8(S)用ジョイント付
作動音量 :50db (無負荷時)
概略寸法 :長さ160×幅120×高さ160 (mm)
重量 :2.4kg
口径の異なるハンドピース毎の最大連続使用圧力
口径0.2mm、0.3mm、0.5mmと、それぞれのハンドピースで実際にエアーを出した状態で、GSIクレオス「リニアコンプレッサー L5」の最大連続使用圧力(実際に塗装する時に出せる最大圧力)を計ってみました。
圧力計はクレオスの「Mr.エアーレギュレーターMk3(圧力計付)」を使ってます。圧力計自体がどれだけ正確なのか良くわからないので、参考程度に見てもらえればと思います。
●口径0.2mm


口径0.2mmのハンドピースは、タミヤ「スーパーファインHGエアーブラシ」を使用。最大連続使用圧力は0.095MPa程度。カタログ上では0.1MPaになってるので、カタログ数値よりちょっと低いです。
●口径0.3mm


口径0.3mmは、タミヤ「HGエアーブラシ(カップ一体型)」を使用。圧力は0.09MPa程と、こちらもカタログ数値より低いです。
新品のL5で測定してるんですけど、測定に使ったL5は個体差で圧力が出てないのか、それとも、この程度は誤差の範囲で正常な状態なのか、良くわかりませんけどちょっと圧が低く出てます。
●口径0.5mm


口径0.5mmのクレオスLWA(PS-266)だと、圧力は0.07MPaちょい。
実際の塗装には全く問題無い圧力ですけど、やっぱり口径0.5mmだとちょっと圧が下がっちゃいます。


同じく口径0.5mmですが、エアアップ機構が付いているトリガータイプのPS-290も試してみます。
これはキャップが通常吹きつけ用の「丸形キャップ」と、幅広吹きつけ用の「幅広キャップ」の2種類あり、まずは通常吹きつけ用キャップの圧力から。
最大連続使用圧力は0.075MPa程。エアアップ機構が付いてる分、同じ口径0.5mmのLWA(PS-266)よりも若干高い圧力が出てます。


今度は幅広吹きつけ用のキャップでの最大圧力。0.045MPaといった感じでしょうか。このキャップは幅広に塗料を広げるため、空気の排出口が3箇所あるので、けっこう圧力が低くなってしまいますね。
塗装出来なくも無いですけど、あえてこれで塗装するメリットもないと思います。
リニアコンプレッサー L5 プラチナセット

リニアコンプレッサーL5には、
・コンプレッサー単体だけの「【PS251】 Mr.リニアコンプレッサー L5」
・コンプレッサーに圧力計やスタンドが付属した「【PS307】 圧力計付レギュレーターセット」
・レギュレーター、ハンドピース含めたフルセットの「【PS305】 プラチナセット」
等、いくつかの商品構成がありますけど、機材一式を最高機種で揃えてあるのが「【PS305】 プラチナセット」です!
何不自由なくエアブラシ塗装が出来る構成で、単品で買いそろえるよりもかなり安く購入できます。
プラチナセットの内容は、
【PS251】 Mr.リニアコンプレッサーL5
【PS289】 プロコンBOY WA プラチナ0.3 Ver.2
【PS234】 Mr.エアーレギュレーターMk IV(圧力計付)
【PS282】 ドレン&ダストキャッチャー
【PS230】 Mr.スタンド&トレイセットII
【PS247】 Mr.エアホース・1/8(S)スパイラル
といった感じ。



ハンドピースは「エアアップ機構」、「エアアジャストシステム」、「セミイージーソフトボタン」の機能を備える、クレオス最高峰のハイスペック仕様。特にハンドピースでエア圧を調整出来る「エアアジャストシステム」は便利。
Mr.エアーレギュレーターは圧力計付きタイプで、ドレン&ダストキャッチャーも付属してます。Mr.エアーレギュレーターだけだと、湿度が高いと水を吹くことがあるんですけど、ドレン&ダストキャッチャーを付けておくと水を吹くことはまず無いです。
エアホースはスパイラルタイプで、基本的にストレートタイプより使いやすいですけど、本体を机の下など離れた所におく場合は、ストレートホースの方が良い場合があるかも。


「Mr.スタンド&トレイセットII」は、ハンドピースを置く場所が高い位置にあるので、ドレン&ダストキャッチャーを付けてても着脱が容易で安定感があります。
2本同時にセットして置けて、トリガータイプと通常のダブルアクションタイプの、どちらもセット可能です。ただし、タミヤのベーシックエアーブラシは設置不可です。
プラチナセットだと、機材に対する不満はほぼ無いんじゃないかと思います。エアブラシ関連の機材を1から揃える場合は、安い機材を買って妥協しながら使うより、プラチナセットで一気に全部揃えてしまった方が、快適に長くえて幸せになれるかも。
ウレタン塗装をしないなら、L5で何不自由なくエアブラシ塗装ができますけど、バイク模型やカーモデルを作るなら、ウレタン使う場合も考えて、L7も選択肢に入れた方が良いかも。価格差も数千円ですし。
ウレタン塗装する予定がない場合は、個人的にはL5の方が良いと思います。価格も安いし、作動音も静かだし、消費電力も小さいし。L5でも通常塗装には必要十分な圧力がありますから。
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