デカールを研ぎ出し時に削った場合の修正

写真はデカールを貼って、クリアーを吹いた後、ペーパーで磨いた状態です。
ペーパーがけで、曲面でシワになっていたデカール部分等を、一緒に削ってしまっています。
ただ、こういった場合でも、ケースによっては殆どわからなくなるぐらいに修正できる場合もあります。
写真の場合、けっこう大きく削れてしまっていますが、こういったマークが単純な物は案外簡単に直せます。
細かい文字などのマークや、模様が複雑なものを削ってしまった場合などは、ちょっと難しいかもしれません。。
その場合はデカールだけを注文して、またデカールを貼り直さないとダメな場合もあると思います。

今回のケースだと、同じ色のデカールで使用しない部分の物があれば、それを切り取って削ってしまった部分に貼り付けます。
なければ、可能な限りデカールと同じ色で塗装します。
今回は、塗装で済ませた部分のデカールが未使用で残っていたので、これを切り取って貼り付けてみます。

キズが入っている部分が隠れるぐらいの大きさに、デカールを切り出します。
これを削ってしまった部分にそのまま貼り付けます。
デカールは余白の部分を切り取ったりしなくても、仕上がりに問題はないようです。

キズのあった部分に貼った状態です。
マークソフター等のデカール軟化材を使い、可能な限りなじませておいた方がいいです。
この状態だと、修正した所だけかなり目立っていますが、この上から研ぎ出しの時と同じ要領で、クリアーを吹き、ペーパーをかけて段差を消していきます。

クリアーを吹いた状態です。
用心の為かなり厚めに吹いています。
この段階でもけっこう馴染んできていますが、この後ペーパーでクリアー層を削ると、全く分からなく修正できます。またデカールを削ってしまわないように、作業は慎重に・・

耐水ペーパーで水につけながら、クリアー層を削った状態です。
この段階で完全に分からないよう、修正できました。
一満足してから気付いたのですが・・ゼッケンを張るの忘れてました。
2度手間になってしまいましたね・・。

ゼッケンを貼りました。
縦に大きく入っていたキズは、このゼッケンのデカールで隠れたかもしれませんね・・
まあ、修正方法として参考にしてもらえればと思います。

最後のクリアーを吹き、コンパウンドで艶出しまで終わり、完成した状態です。
結果的には全く分からなく修正できました。
今回のケースは上手く修正できましたが、シルバー色のデカール等は、付け足した所が上手くなじまなかった事もあるので、色によっては上手く出来ない事があるのかもしれません。
デカールを付け足した方がいいか、それとも筆、もしくはエアブラシで塗装して隠した方がいいか、もしくはデカールを新たに注文して貼り直した方が良いかは、ケースバイケースだと思います。
もちろん、基本はデカールを削らない事が一番なのですですが。。

これも研ぎ出し中に、デカールまで削ってしまったケースです。
ただ、こういった模様のあるデカールを削ってしまった場合は、完全に分からないように修正するのはかなり難しいです。

マスキングして、削ってしまったところを筆で塗装してみましたが、ビミョウに色が違ってしまっています。
このままクリアーを塗って仕上げても、キレイには仕上がらないんですよね〜。。

クリアーを吹き、コンパウンドで磨いて完成させて見ましたが・・やっぱりキレイになりませんでした。。
これは完璧に修正したいのであれば、デカールをメーカーに注文して貼り直すしかないような気がしますね・・
こういった小さなマークであれば、この上からずれないように重ねて貼っても大丈夫だと思いますが、大判デカールや局面になじませて貼ったデカールの場合、最初に貼ったデカールを全て剥がして貼り直す必要があるかもしれません。
大判デカールを剥がす場合は塗装も全て落として、最初のサーフェイサーからやり直した方が確実な場合もあると思います。。
ケースによってはかなりおおごとになってくると思いますが、修正できそうに無い場合でキレイに仕上げたい場合、それが一番のような気がしてます。
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