1から始める、プラモデル・模型の作り方!
プラモデルの部品を接着したときに出来る「合わせ目」の消し方を紹介!

プラモデルのパーツ、部品の合わせ目を消す

合わせ目の消し方

パーツを貼り合わせると、合わせ目が出来てしまいますよね。そのままでは目立ってしまうので、この合わせ目は消しておきましょう!

特に艶有りで仕上げるボディパーツ等は、確実に消しておかないとイマイチな作品になってしまいます。

パーツの合いがよければ、流し込み接着剤を使って消すことも出来ますが、合いが悪く段差が大きい場合はパテ等を使って処理していくのが確実かな、と思います。

プラモデル用接着剤を使って合わせ目を消す

プラモデル用の接着剤で合せ目を消せる場合はコレが一番手軽です。ドロッとしたタイプと流し込みタイプ、それぞれで合せ目処理の仕方を紹介してみたいと思います

A.流し込み接着剤を使う

流し込み接着剤

一番手軽なのが、流し込み接着剤を使って合わせ目を消す方法です。

パーツの合いがよい場合はコレで殆ど消えてしまいます。

接着剤はドロッとしたタイプと、さらさらした流し込みタイプがありますが、流し込み接着剤を使うと手軽に、短時間で合わせ目を消せます。

パーツの合いがよくない場合は流し込みタイプで接着後、パテや瞬間接着剤を盛って消していくのが、一番効率良いんじゃないかなと思います。

特に「Mr.セメントS(流し込みタイプ)」は乾燥が非常に早く、それでいて接着力も強力なので、手早く確実に作業を進められます。今回はMr.セメントSを使って作業してみます。

まずは流し込み接着剤を気持ち多めに流し込み、パーツを接着していきます。接着剤を流し込んだら、パーツを左右から力を入れてしばらく押さえておきましょう。

そうすると、多少接着剤が盛り上がって来ますので、そのまましばらく乾燥させます。

接着剤が乾いたら、パーツ合わせ目の接着剤の盛り上がりをデザインナイフや、カッターでカンナがけして削っていきましょう。刃の反対側、背の方を使った方がキレイに仕上げやすいです。

ある程度削ったら、800番程度のペーパーで整えます。スジボリ部の接着剤もペーパーを当てて消しておきます。

写真左はペーパーを当て終えた状態。だいたいキレイになってるように見えますけど、サーフェイサーを吹いてみると、微妙に凹凸があったりします。

そういった場合は、その部分にエアブラシでサフを厚目に吹き、乾燥後にペーパー(曲面の場合はスポンジやすりの方がキレイになりやすいです)で表面を整え、再度サーフェイサーを塗って確認。

これでだいたいの場合はキレイになりますが、なってなければまたサフを吹いてペーパーがけと繰り返していきましょう。

B.スチロール樹脂系接着剤を使う場合

次に、ドロッとしたタイプ(スチロール樹脂系接着剤)を使う場合。

これは多少パーツの合いが悪いケースでも使えますけど、乾燥が十分でなかった場合、後で引けて凹んでくるのが欠点です。

パーツ両側に接着剤を多めに付けて、半乾きになったところでパーツを接着。半乾きで接着することで接着剤がキレイに盛り上がり、パーツの隙間を埋める事ができます。

塗ってすぐ貼り合わせると、はみ出した接着剤が広がって汚くなるので、半乾きになるまで待つのがポイント。

接着したら、できればこのまま3日~1週間ぐらい乾燥させておきましょう。季節にもよりますけど、少なくとも丸1日はおいておかないと、後で接着面がヒケて合わせ目部分が凹む可能性があるので、要注意です。

接着剤が乾いたら、流し込み接着剤の時と同じように、デザインナイフでのカンナがけ、ペーパーがけしてサフを吹いてチェック。

キレイに消えて無ければ、その部分だけエアブラシでサフを厚吹きしたり、多少ラッカーパテを盛ったりして、乾燥後に再度ペーパーが消して消していきます。

瞬間接着剤を使って合わせ目を消す

瞬間接着剤を使うと、硬化が早く、硬化後のヒケもほぼ無いので使い方によっては非常に便利です。

ウェーブから発売されている「黒い瞬間接着剤」は高粘度で、硬化後もカッターやペーパー等で削りやすく、その際も剥がれたり欠けたりしにくいです。

通常の瞬間接着剤はプラスチックへの食いつきが悪かったり、作業している時に欠けたり剥がれたり、また硬化後も硬すぎて作業しにくかったりするんですけど、「黒い瞬間接着剤」はそう言ったことが少なく使いやすいです。

写真左の矢印部分、奥まったところの合わせ目を黒い瞬間接着剤で消してみます。伸ばしランナーの先端等に接着剤を付け、合わせ目に塗っていきます。

その後、硬化促進剤 「アルテコ スプレープライマー」を塗り、しばらく置いておきます。接着剤乾燥後、ペーパーがけしてサフ吹きの手順で合わせ目を消していきましょう。

パテを使って合せ目を処理する

合せ目のズレが大きい場合は、パテ盛りして消していきましょう。

「Mr.SSP 瞬間接着パテ」で合わせ目を処理

GSIクレオスの「Mr.SSP 瞬間接着パテ」は、粉と液を混ぜると10分前後で硬化(気温により変化)する、瞬間接着剤とパテを合わせたような商品です。

硬化時間が10分前後と早く、盛りつけ充填が可能で気泡も入りにくく、硬化後はヒケもなくカッターでサクサク削れて、プラスチックへの食いつきも良好で剥がれたりすることが殆どない、非常に便利なパテです!

ただし、夏場は液と粉を混ぜて1分以内に硬化が始まるので、大きな面積の修正には使いにくいです。硬化遅延剤も入ってるんですけど、遅延剤を使っても夏場は乾燥が早いです。

「Mr.SSP 瞬間接着パテ」は、パーツ精度が低く合わせ目が大きい場合に便利。まずは液と粉を混ぜます。

そして合わせ目に盛りつけ。乾燥後カッターで大まかに形を削り出します。

ペーパーで磨いたら、サフを吹いてチェック。一発でキレイになることは少ないので、小さな段差や気泡等は何度かサフを吹いてペーパーがけして、という作業を繰り返します。

「ラッカーパテ」を使って消す

ラッカーパテを使っても消せます。合わせ目に薄く塗って、乾燥後は他と同じようにペーパーで磨いてサフでチェックします。

ただ、ラッカーパテは乾燥に時間がかかるのと、乾燥後に収縮して引けてくるので、個人的には殆ど使ってないです。薄く塗る分には乾燥もそこそこ早くてヒケも少ないので、夜に薄く塗って次の日削るようなケースで時々使ってます。

手軽に使えるのと、乾燥後もけっこう削り易いのがメリットでしょうか。